NCIS ネイビー犯罪捜査班はキャラ立ちと犯人の意外性が魅力

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NCIS ネイビー犯罪捜査班は主人公のギブスを筆頭に個性豊かなキャラが多数登場します。本作は一話完結のドラマで、海軍にまつわる事件を捜査するNCISに焦点が当たっています。主人公のギブスはかつて海軍に所属していた凄腕のスナイパーで、軍人だった頃の名残かルールに厳しいところがあります。ただし自分の課したルールのみです。

犯人を捕まえる、あるいは炙り出すためなら手段を選ばないところがあります。そういう型破りなところがギブスの魅力です。海軍は仲間を裏切らないというルールがあるようで、事件の関係者たちは仲間のためにあえて離さないといった選択をするときがあります。そういうときはギブスの尋問タイムの始まりです。

ギブスは尋問のスペシャリストで、無言の重圧によって相手にプレッシャーをかけます。そうやって情報を得たり、あるいは仲間のためを思うならすべてを話せと情に訴えかけて口を割らせるといった手段もあります。

とはいえ本作は海軍に焦点を当てた事件ものであるため、そこには醜い裏切りも多々存在しています。自分勝手な犯人には怒りを覚えますし、被害者は何も悪くないじゃないかと同情を禁じえません。逆に被害者がものすごく悪いやつというパターンもあります。

本作はわりと終盤になるまで犯人が分かりません。捜査陣を除いた登場人物はそう多くはないのですが、犯人と思わしき人物は大体白です。犯人は基本的に意外性のある人物なので、疑わしい人は違うと分かってはいるのですが、いつも騙されてしまいます。

大体、最初に犯人と疑われた人物は白です。アリバイが出てきて、じゃあ、一体誰が犯人なんだと捜査を進めていくパターンが多いのですが、裏の裏をついて、最初に疑われた人物が犯人だったというケースもあります。つまり真っ当に疑わしい人物を犯人に持ってくるということです。

だからといって常に怪しい人物が犯人というわけでもありません。まったく疑ってもいなかった人物が犯人だったというケースも多く、視聴者の心理を絶妙についてエピソードを構築しているとしか思えません。話の作り方がうまいというか、意外性をぶち込んでくることは分かっているのに、犯人の正体になかなかたどり着けない私がいます。

そして最初にも述べましたが、本作には登場人物が個性的です。それは一話限りの人物であっても同じことです。妙にキャラが立っていて、レギュラーでも通用しそうな愛すべき人物が何人かいますが、そういう奴に限って犯人だったりとします。逆に気に入らないキャラは犯人じゃなかったりと、心理的に誘導されているような気がします。このようにNCIS ネイビー犯罪捜査班は犯人の意外性はもちろんのこと、登場人物の個性も魅力的なドラマです。/ルル

NCIS ネイビー犯罪捜査班
アメリカCBSで2003年から放送されたテレビドラマシリーズ。犯罪捜査官ネイビーファイルのシーズン8(20、21話)がパイロット版となりスピンオフ作品として放送スタート。
キャスト:ポーリー・ペレット、マイケル・ウェザリー、サッシャ・アレクサンダー、マーク・ハーモン、デヴィッド・マッカラム

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