映画「幸せのレシピ」のあらすじ、感想、見どころ

映画

ケイトは、マンハッタンの高級レストランの凄腕シェフ。料理長として、スタッフを取りまとめていますが、自分の仕事だけでなく、部下やスタッフに完璧を求め過ぎ、いつも職場には緊張感が漂っています。

ある日、ケイトのたった一人の姉が交通事故で突然亡くなります。姉の死を受け、悲しみにくれるケイト。オーナーのポーラは、10日間の休みを強制的に与えます。
シングルマザーの姉には、愛娘のゾーイがいました。ケイトは、姪であるゾーイを引き取りますが、母親の死に大きなショックを受け、なかなかケイトに心を開こうとしません。

休み明けに久々にレストランへ出勤したケイトでしたが、自分の城である厨房で、1人の見知らぬシェフが、他のスタッフとともに和気あいあいと仕事をしています。オーナーが、ケイトの休暇中に雇った、シェフのニックとの出会いでした。

陽気なニックと気難しいケイト。当然、最初から衝突しますが、ニックはケイトの文句にも涼しい顔で、小憎らしいほど飄々としています。しかし、悔しいけれど、彼の作る料理は、ケイトも認めざるを得ないほどの腕前でした。ゾーイとの新しい暮らしを始めたケイトですが、ゾーイを夜1人にしておく訳にもいかず、学校が終わったら、レストランへ連れて行きます。

ケイトにはまだよそよそしいのに、初対面のニックとすっかり親しくなったゾーイ。嫉妬を覚えるケイトですが、ゾーイのたっての願いで、ニックを自宅に招待することになりました。次第にケイトとニックの心のわだかまりも溶けて、気持ちが寄り添ってきた2人。ところが、オーナーがニックの本採用の話を持ち出した途端、また険悪なムードになり、ケンカしてしまいます。

ケイトの頑なな心の為に、大好きなニックと会えなくなってしまったゾーイは、ケイトと大ゲンカして家出します。パニックになったケイトは、我を忘れてニックに助けを求め、無事にゾーイを保護します。そして、和解したあと、ニックは、サンフランシスコで開業する為、店を辞めることをケイトに告げます。

快く送り出すつもりのケイトでしたが、ゾーイの後押しもあり、ニックが旅立つ直前に、自分の気持ちを打ち明けます。ケイトはニックを愛し始めていたのでした。そして、その後、“ケイトとニックとゾーイの店”は、サンフランシスコで、2人の名シェフと可愛いスタッフが評判の大人気店となるのでした。

感想、レビュー

素敵なレストランの厨房の裏側を舞台にした、映像も音楽もとてもお洒落な映画です。主人公ケイトの潔癖過ぎるほどの完璧な仕事ぶりと、ニックの天才的ともいえる感性をいかした料理のスタイルとの対比がとても上手に描かれています。

特に、ケイトの性格を顕著に表しているシーンとして、レストランのお客の注文に対して、自分の料理のポリシーをはっきりと主張する姿勢。いくらお客といえども、しっかり意見を言い返す気の強さと仕事に対するプライドは、さすがプロだな、と感じました。さすがに、自分の上司だったら怖いけど。

対してニックは、陽気で人懐こく、誰からも愛されるキャラクター。初対面の気難しい女の子のハートをすぐにとらえてしまうほど。しかも、料理の腕も超一流ときたら、ケイトが密かに嫉妬するのも無理ありません。正反対の性格を持ちながら、お互いを認め合い、徐々に距離を近づけていく2人。特にケイトが、だんだんとニックに惹かれていく場面は、まるで少女のように可愛らしくもあります。/グー

監督:スコット・ヒックス
公開日:アメリカ 2007年7月27日、日本 2007年9月29日
キャスト:キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、アビゲイル・ブレスリン、アーロン・エッカート

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