「ブラウン神父」は、まったりして楽しむミステリードラマ

海外ドラマ

「ブラウン神父」は、イギリスBBC制作のドラマで著者G・K・チェスタトン、原作は第一次世界大戦の頃が舞台なのですが、ドラマは第2次世界大戦後の1950年代初めが舞台です。

ケンブルフォードという架空の村で起こる事件を、村のカトリック教会、セント・メアリー教会のブラウン神父とその秘書のマッカーシー夫人、フェリシアさんと呼ばれる伯爵夫人とその運転手でチョイ悪のシドが活躍して解決する楽しいミステリーです。

その後、フェリシアさんとシドの代わりにフェリシアさんの姪が登場しました。イギリスはご存じのように、ヘンリー8世の宗教改革後、キリスト教でも聖公会という教派が主流で、カトリックは主流ではないのですが、イギリスのカトリック神父ってどんなのかと思って見てみました。

ブラウン神父は、普通にこの村でカトリック信者も多そうなのが不思議ですが、とにかく毎回色々な事件が起こります。ブラウン神父は、事件前から信者さんと付き合いがあったりして、好奇心もあり、被害者の身になって考えたりで、事件に首を突っ込んでいくのですが、地元警察の警部は、部外者として常にブラウン神父を邪魔者扱いします。

しかし、ブラウン神父は、そんなことで屈する人じゃない、けっこう厚かましい人で、どんどん自分の推理に基づいて独自の捜査をやって解決するのですね。

そして、ブラウン神父の秘書のマッカーシー夫人が、いかにも田舎のおばさんっぽいゴシップ好きで村の人たちの色々なことを知っていたりして、これが事件解決のヒントになったりするのもおもしろいです。

フェリシアさんとシドもブラウン神父の協力者で、教会の神父さんのお住まいのキッチンで会合してたりします。フェリシアさんは夫の伯爵を通じて、自分も色々コネがあって、ブラウン神父の知りたい情報を調達して来たりするんです。

シドは若くて悪いこともする人なんですが、ブラウン神父は自分の息子のようにかわいがっています。彼もブラウン神父の不法侵入の手助けをしたりと、好奇心いっぱいで事件解決に協力するんですね。

警察の警部は何人も変わりましたが、最初はみんなブラウン神父を邪魔にしているけれど、だんだんと表面だけで協力を要請したリしてくるようになるんですね。無実の罪で逮捕されて助けを求めた人もいました。というブラウン神父は、50代のふっくらとした眼鏡をかけた穏やかな風貌のマーク・ウィリアムズという俳優です。

ブラウン神父のおもしろいところは、信者さんの家でご馳走になったりするとき、おいしそうなケーキを前にしたりすると嬉しそうな顔で喜んでご馳走になるところです。その後、痛風になりましたが。

イギリスでは結構良い視聴率で今も継続中ですが、その後別の放送局が制作した「グランチェスター」という若い聖公会のシドニー牧師が事件を解決するドラマは、「ブラウン神父」の成功で、臆面もなく同じ1950年代に設定したとか、批評されていました。

ふたりとも愛用の自転車を乗り回しているところは同じですが、シドニー牧師はイケメンで恋に悩むところが決定的に違いますね。/ニコ

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